玄米の美味しい食べ方

玄米を美味しく炊いてみる

玄米は白米よりも、ビタミン・ミネラル・食物繊維・酵素を豊富に含んでおり、人間が健康に保つために必要とされる栄養素をほとんど摂取できるため、完全栄養食と言われています。「１日３０品目以上」とも言われていますが、これは白米を主食にした場合のことで、玄米を主食にした場合はその必要はありません。昔の人が「一汁一菜」でも健康でいることができたのは、玄米を主食にしていたからなのです。

体内のお掃除をしてくれるフィチン酸

発芽する前の玄米には、フィチン酸（IP6)という物質が多く含まれています。水銀や鉛といった重金属と結合して、体内の有害物質を排出する働きをしてくれます。このフィチン酸の強力な解毒作用は体内の必要なミネラルまで排出してしまうのではないかという心配もされていましたが、フィチン酸が血液中のミネラルの濃度に影響を与えなかったことが近年の実験で科学的に立証されています。

強力な排出機能をもつフィチン酸は、様々な食品添加物や有害な環境物質に囲まれている現代の私たちにとってとても有用な物質といえるでしょう。

すぐれた栄養素

玄米の胚芽や糠（ぬか）には大変すぐれた栄養素が多く、特にビタミンB群（B1、B2、B6、ニコチン酸、パテントン酸、イノシトール、コリン、葉酸等）が含まれています。ビタミンB群は、エネルギーを作り出す代謝を助ける働きがあるため、人間の体には必要不可欠な栄養素です。どんなに炭水化物を摂取してもこのビタミン類が不足するとエネルギー化が進まず、その結果、疲れやすくなったり病気になったりします。砂糖、お菓子、パン、麺類などで炭水化物を取っても、ビタミンB群を補給しないと栄養になりません。つまり玄米はおかずつきごはんということが言えるのです。

食物繊維たっぷり！

玄米の糠層には食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維は腸内環境を改善し、腸からの脂肪の吸収を抑制する働きがあるので、身体の内側から整えてくれるのです。意識をせずによく噛むようになり、ゆっくりな食事が満腹中枢を刺激するため、自然と食事の量を抑えてくれます。噛む回数を増やすことで、唾液の分泌を促し、食べ過ぎを防ぐこともできます。